ゴールデンライトラガーの仕込み

先週の土曜日に、久々にビールの仕込みを行いました。

使ったのはアドバンストブルーイングさんのフルマッシングキット『ゴールデンライトエール』。
ビールの色を薄くするために麦芽だけではなく白米も加えるレシピとなってます。
イメージとしてはバドワイザーのような感じになるんでしょうかね。
…ところでこのキット、いつ買ったんだっけ?
麦芽の袋が膨らんできてるけど、大丈夫かな?


【今回の実験 ゴールデンライトエールを作る】


天気予報を見たら、明日あたりから冷え込んで雪も降るかもとのこと。

そこで急遽、酵母をラガーイースト『Saflager S-23』に変更。
ラガーイーストなら低温での発酵もOKなので、この時期にはもってこいです。


【今回の実験 ゴールデンライトエール改めラガーを作る】


まずはマッシング。レシピだと、米を糊化したあとで麦芽を投入するようです。
ちなみに米屋に勤める友人はこの米を一瞥して、「ひでぇ米だな。割れまくってんじゃん」とひと言。
そりゃあんた、ごはんにするわけじゃないんですから。糖化しやすいように砕いてあるんです。
鍋底にファルスボトムを敷き、水を入れて沸かします。
入れる水の量は米の重さの5倍。米は421gあるので約2Lを入れることになります。
しかし米を入れた際、鍋が大きいため米に対して水が明らかに足りない事態が発生。急いで水を1L投入。
あとはレシピに沿い20分煮込みます。

粒が溶けかけゆるゆるの粥状になりました。
あとは規定量になるように水を入れて73℃まで加熱して麦芽投入。よくかき混ぜ。

白い細かい泡がわーっと沸いてきます。

マッシュの温度が69℃になっているのを確認したら、ふたをしていよいよ保温です。
さてさて、事前実験ではクリアできた保温。マッシュでは無事に66℃以上をキープできるでしょうか…


〜1時間後〜



66.5℃。
アナログの測定器は最小目盛りの1/10の値まで読むのが化学系の人間の習性なのです。
もう糖化は終わったと思いますが、念のためさらに30分保温しておきました。


次はスパージング。麦汁を回収する作業です。
マッシュを平らにならしてその上に小皿を置き、
床に煮込み用の寸胴鍋と500mLのジョッキを置く。
さらにシリコンチューブにストッパーと流量調整用のGクランプをセット。

準備が済んだらいよいよ回収開始です。
麦汁を吸い上げて呼び水し、床にあるジョッキに流す。
流すスピードは1分で500mL。
500mLたまったら一旦止め、麦汁をマッシュに戻す。
せっかく平らにならしたマッシュを荒らさないように小皿の上に静かに注ぐ。
この作業を数回繰り返します。
この作業を『ロータリング』というそうです。

最初に流した麦汁が浮遊物だらけなのに対し、

5回目に流した麦汁は浮遊物も少なくなりかなり澄んできました(写真はぼけちゃいましたけど…)
麦芽の滓がフィルターとなって浮遊物を除き、きれいな麦汁を取り出せるというわけですね。
このロータリング、たいした手間でもないですしやっといて損はないでしょう。今回は8回繰り返しました。
あとは、隣で沸かしておいた76℃のお湯8Lをマッシュの上に入れつつ、煮込み用の寸胴鍋に麦汁を流します。
お湯8L全部注ぎ終わり、麦汁を全部寸胴鍋に流しきったらスパージングは終わりです。


ここでタイムアップ。所用で外出する羽目になりました。第1部終了です。





午後10時に帰宅。早速第2部開始です。

すっかり冷めちゃった麦汁。
10Lに調整したあと、試しにこの時点での比重を測定。

1.035……かな? まぁまぁの値ではないでしょうか。
ちなみに、仕込み後の片付けで麦芽滓を捨てる際、ファルスボトムの下に吸い切れなかった麦汁が結構残ってました。しかも結構甘い。
うーーーん、この分も回収できればもうちょっとは比重上がったかもしれませんね…


あとはいつも通り。
ホップ・アイリシュモスを加えつつ90分強火でグラグラ煮込んで、
ウォートチラーで冷やしてから発酵容器へ移します。
今回は煮込み開始30分後に投入する苦味付け用のホップを通常量の2/3だけ投入。
苦味を抑えたビールを狙います。


 
発酵前のウォート。最終的な比重は1.036。
さて、ここで恒例の味見を……むむ、結構苦い。ホップ減らしたのに。
でもまぁ、発酵が進めば苦味も薄らぐでしょう。たぶん。


水で戻したラガーイーストを投入。
ウォートの温度は20℃くらいですので問題はないでしょう。

これで仕込みは終了です。
毛布でくるんで、外気温とほとんど変わらない小屋に安置して見守るとしましょう。