久しぶりに銭湯に行ってきました

未だにボイラーが壊れたままなので、入浴は元家の風呂を沸かすか銭湯に行くしかない現状。
今日は銭湯に行くことにしました。なにぶん今日は雪も多く寒いので。
本や靴も買いたかったので、ついでに家から一番近いショッピングモールにも行って用を済ませよう。


ショッピングモールに向かう途中、ふと思い立ったことがあって遠回りしてとある銭湯に向かう。





まだ私が小学〜中学くらいの頃。当時わが家の風呂は薪で沸かすタイプ。
なので風呂沸かしが面倒な時や冬場はよく銭湯に連れられて行ったものだった。
中でも今向かっている銭湯は家からわりあい近いこともあり、頻繁に利用させてもらった。同級生にもよく会ったものだ。
しかし家の風呂もついに石油ボイラーを導入した頃から銭湯自体に行く機会は激減。
そしてその銭湯は私が高校卒業するくらいの昔―20年前か―に、廃業したらしいと風のうわさで聞いた。


本当に廃業したのか確かめたかったが当時まだ車も免許も持っていない。
それにそのあとすぐ大学に行くため地元を離れたのと、そもそもその銭湯の場所は近いとはいえ生活圏とは逆方向にあったということもあり、いつしかその銭湯のことを思い出す機会もなくなっていった。
一度10年くらい前にふと思い出してドライブがてら行ってみたことがあったが、そのときは確かに営業している感じではなかった。あぁやはり潰れたんだな、と柄にもなく感傷的になったものだ・・・





ということなのでさらに10年経った現在、営業しているとは思っていなかった。ただその銭湯の建物を、昔ここによく来たっけなと一目見たかっただけなのだ。
そろそろあの銭湯の辺りだな・・・と、


看板に電気がついている!


まさかと思って慌ててウィンカーを出す。
建物の中はかなり暗いが番台に人がいるのが見える。車も5〜6台停まっているようだ。やってたのか!
当初の予定ではショッピングモールの隣にある評判のいい温泉に行くつもりだったが、こうあってはここに寄らないわけにはいかない。
一旦その場を離れ買い物を済ませたあと、再び戻ってくる。今日の風呂はここだ!



建物の中とか物の配置は当時の記憶と照らし合わせてもほぼ変わらず、そのまま20年という年月が経った感じだった。
番台に座っているのはかなり高齢とみえる老婆。他に従業員はなし。まさか彼女だけで管理しているわけでもないと思うが…。昔は『中学時代に同級生でバレンタインのチョコを私にくれた人生初の女性』に似た人がいた気がしたが。
外から見たとき待合室というかロビーが暗いと感じたがそれも道理で、3列ある蛍光灯のうち、ついているのが真ん中しかない。高い天井で交換する術がないのかはたまた経営が苦しいのか…
自販機はコカコーラと明治の2台。紙カップのコーヒー類の自販機とかアイスのショーケースはなくなっていた。
流石にテレビは薄型液晶TVになっていたが、ラックには雑誌やコミック類はなくなって、健康関連の単行本が収められている。


入浴券を買って番台のおばあさんに渡し、念願の風呂場へ。


クッションフロア敷きの床、畳敷きの腰掛けの脱衣場。
4、いや5m四方のデカイ浴槽、それの半分くらいの大きさな熱めで深めの浴槽、水風呂にサウナ。
上固定のシャワーにケロリンと書かれた黄色い風呂桶。
・・・・・変わらない。脱衣場も浴場も当時のままだ。
もう、懐かしいを連発しながら浴槽に次々漬かり、サウナに篭もり、水風呂を浴びる。
しかしさすがに20年相応の年月の経過を感じさせるものはある。吐水口はセメントで埋められているし、高さ3mはあろうかという打たせ湯の筒はもう機能していなかった。
ちなみに泉質はナトリウム-塩化物泉。顔を手で覆うとより塩味を強く感じたのは懐かしさの成せる業か。
営業時間は午後2時から9時まで。私が入ったのは午後8時。閉店まであと1時間。
男湯の客は親子2人組が2グループと男性1人。それもまもなく上がり、私1人だけになる。
子供に返り浴槽で平泳ぎしたい衝動に駆られたが、私もいまや37歳、自重してとっとと上がる。


いや本当に思いがけない風呂だった。
正直、設備とか綺麗さなら他にいいところはいっぱいあるが、俺にとっては幼い頃からの思い出深い銭湯。
ボイラーが直らないうちは、しばらく通うことになるな(^^)