ファルコン2を買いました

時は25年前。
当時37歳だった父はハンティングを趣味としていて、狩猟解禁の時期になると同じ趣味の祖父と共に散弾銃を引っさげ犬を連れて雪山へ入っていた。
主なターゲットはキジやウサギ。というわけで冬の日曜の夜はたいていキジ鍋やウサギ鍋だったものだ。
猟銃は当時の私の部屋の押入れに何故か設置したロッカーに厳重に管理。当然ながら構えることはもちろん触る機会すら持てなかった。当時小学生の私には触らせてもくれなかったし。
2人とも10年以上も前に狩猟を辞めてしまって今は銃はない。一度でいいから構えてみたかったものだ。


そんなわけで当時の家には猟銃のカタログがよく転がっていたものだが、その中にボウガンやスリングショットも載っていた。
男とは銃とかが大好きな生き物。
しかし当時私は小学生。手にできる物といえば駄菓子屋や町の祭りの出店で売ってる銀玉鉄砲やY字のプラ製パチンコ。
それらとは明らかに違う『ホンモノ』の風格。紙媒体からでも伝わる質感。憧れの念を抱きながらそのカタログを眺めていたものだった。


そして、ある日ふと思う。
「パチンコ程度だったら買えるし俺でも扱えるんじゃね?」と。
そのカタログには値段が記載されていたが今となっては詳細は忘れた。ただボウガンは安っすいものでも18万、ゴツいものだととんでもない値段だったと記憶している。
それでも小学生が『買える』と踏むくらいだからおそらくスリングショットは大した価格ではなかったのだろう。
どこに売ってるかわからないからお年玉を握り締め親に頼んでみたが、当たり前ながら応じてくれるわけがなし。(それにしてもファミコンソフトよりスリングショットを欲しがる小学生というのも大概だな…)


それから数年後、おもちゃの鉄砲なんかで共に遊んだ友人は中学の分際でエアガン抱えてサバゲーに走ったが、私はそういうものには興味が持てず仲間には加わらず(私は人どうし撃ち合うゲームよりもダーツやアーチェリーのように的の中心を撃てるように腕を磨くのが好きという異端だった)、いつしか憧れは記憶の奥底に眠ることとなった・・・





そして現在。



当時の父と同じ年齢になった俺、スリングショットを買う。
サンダース社のファルコン2。
なぜか25年前のことを唐突に思い出し、あの時気になっていたスリングショットを調べてみてこれに行き着いた次第。
価格2,980円。いやカタログの値段はこんなに安くはなかった気がする。ドル高の時代だったからだろうか。
他にステンレス弾を6mmと9.5mmの2種。ゴムは消耗品ということで替えゴムも併せて購入。しめて7,048円。



ブリスターパックに収められた組み立て式だが作るのはまったく難しくない。3分あまりであっさり組み上げる。



私は同年代の男性に比べ力が無い方なので平ゴムタイプのファルコン2にしたが、意外に顎まで引ききれる。より強力な丸ゴムでも良かったか。
早く試し撃ちしたいところだが明日は夜勤。しばらくお預けだな・・・